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電子の磁石としての強さを決めて、物理法則を検証する

日時
2023年11月17日(金) 16:35〜18:05
会場
6号館6111教室
講演者
仁尾 真紀子(理化学研究所 仁科加速器科学研究センター)

2021年に引き続き、2023年8月に米国フェルミ国立研究所からミュオン粒子の異常磁気能率(g-2) 測定値の続報が公表されました。この値は、2006年の米国ブルックヘブン国立研究所の測定値と矛盾がなく、不確かさは半分の0.20 ppm (10^{-6}) までになりました。2021年発表の素粒子標準模型に基づく世界的な合意としての理論値とは5σ以上離れていますが、新物理の兆候とは言えません。理論値のうち、ハドロンの寄与について多くの新たな進展があり、理論値自体が混沌としているためです。 一番軽い荷電レプトンである電子のg-2も、2021年に新測定値が公表され、0.12 ppb (10^{-9}) の精度にまで到達しました。理論値を求めるためには、これと同精度の微細構造定数αが必要ですが、2018年に0.20 ppb、2020年に0.081 ppb の値がそれぞれ得られ、電子g-2でも新物理を探索できる可能性が高まっています。 これらのレプトンg-2での精密検証の現状を紹介するとともに、検証を可能にしている量子電磁気学(QED)計算における私たちの仕事と展望についてお話させていただきます。

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